国道136号線から仁科川沿いに3キロメートル程上って行くと、堀坂という地区にぶつかる。その地区内を流れる堀坂川沿いに約300メートル入ると大悲山慈眼寺がある。この寺も伊豆横道観音33ケ所の1つであり、第6番目にあたる。延徳元年、復山によって開山され、松崎帰一寺の末寺とされている。観音様は小さな如意輪観音像である。
この山門の外、鈴木氏墓地の中に赤穂四十七士(忠臣蔵)でなじみの寺坂吉右ヱ門の墓と呼ばれてきた地蔵さんが安置されている。
墓なのか供養のための地蔵なのかはさだかではないが、昔からの言い伝えによると、快挙の後、供養のため僧形となり、諸国遍歴の途にあって、鈴木権内方に滞在し、この地で一生を終ったと言う。この寺の過去帳では「寺坂吉右ヱ門事一相西円上座」、「但し、江戸の人四十七人の一人」とある。又、富貴野山宝蔵院に梵鐘を献納した話なども伝えられている。
交通
堀坂バス停から徒歩3分。