今山は安良里と大田子を分ける駿河湾に突出した大きな山をいう。
大正から昭和にかけて伊豆南部に成金豆(キヌサヤエンドウのこと。この名前のいわれは、現在のビニールハウスがない時代に、正月のおせち料理等に珍重されたため儲った人が出たところから名づけられた。ピークだった大正の終りころのキヌサヤエンドウは米一俵4円という相場に対し、375グラム1円20銭という高値で取り引きされたという)が普及し、無霜地帯の今山はことのほか適地だったので、段々畑を切り開き、一面に咲いた豆の花はきれいなものであったと言われている。それから金魚草、ストックなどの花卉の露地栽培が行われるようになり、続いてマーガレットが盛んになった。今では健康・美容に最適なアロエの栽培が行われており、12月頃には真紅の花が風景を染めている。又、アロエは百薬の長とも呼ばれており、ボディソープやクッキーなどアロエエキスを利用した品もたくさんある。