西伊豆町では、ご寄附いただく際に5つの使い道の中から選択していただいたものを一度基金に積み立て、町の会計に繰り入れて使わせていただいております。このまちづくりの財源を活用し令和元年(平成31年)度に実施した事業の一部を報告いたします。
令和元年(平成31年)度 ふるさと応援寄附金活用事業
1.地域資源を活かした魅力ある産業の育つまちづくり(自然・産業)
■地場産業の振興及び農商工連携の推進を目的として、産地直売所を建設しました。
【事業名:産業振興事業】
寄附金充当額:81,158千円
事業目的:地場産品を集約し、地産地消を推進するとともに都市部への販売も積極的に行い、一次産業の活性化と、それに伴う地域経済の活性化を図る。
事業内容:令和2年5月22日に、仁科漁港の目の前にオープンしました。名称は「はんばた市場」と名付けられ、店内には西伊豆の新鮮な野菜や水揚げされたばかりの活魚が並び、惣菜やお土産、ふるさと納税のお礼の品で人気の「干物」もメーカーごとに取り揃えられております。
■遊漁船と産地直売施設が連携し、遊漁船連携釣魚集約等事業を構築しました。
【事業名:産業振興事業】
寄附金充当額:2,178千円
事業目的:西伊豆産地直売所を中心とした地物集約の一環として、遊漁船からの釣魚集約の仕組みを構築する。
事業内容:遊漁船で釣った魚を地域クーポン券で買取る仕組み「ツッテ西伊豆」を考案し、このクーポン券を利用し町内の飲食店や土産物、遊漁船でさらに消費を促すことで、町内全体の活性に繋がる仕組みとしました。
■水産業の活性化のため、アワビの稚貝、ヒラメ・カワハギの稚魚を放流しました。
【事業名:産業振興事業】
寄附金充当額:2,788千円
事業目的:少子高齢化や時代の流れと共に漁業の衰退が進んでいる当町の現状を鑑み、漁業の賑わいを創出し、水産業の活性化を目的として、ガバメントクラウドファンディングで資金募集をして実施。
事業内容:アワビの稚貝2万個、ヒラメの稚魚1万匹、カワハギの稚魚1万匹を放流。
■夕陽展望所の塗装工事を実施しました。
【事業名:観光振興事業】
寄附金充当額:2,629千円
事業内容:夕陽展望所の外壁の色褪せ等が進行していたため、地域住民・観光客の皆様に、安心・安全にご利用いただくために、塗装工事を実施しました。
■伊豆半島ジオパークの普及啓発のために、ジオサイトクルーズ推進事業を実施しました。
【事業名:観光振興事業事業】
寄附金充当額:900千円
事業内容:ユネスコ世界ジオパークに認定された、伊豆半島ジオパークを観光客の皆様に知っていただき、楽しんでいただけるように、遊覧船でジオサイトクルーズを実施しました。
2.豊かな心をはぐくむ教育文化のまちづくり(教育・文化)
■高校生に奨学金の支援をしました
【事業名:学校教育の支援事業】
寄附金充当額:780千円
事業目的:町内の中学校と連携型中高一貫教育を行っている静岡県立松崎高等学校の学力向上を図り、松崎高校存続と地域力維持のため、町内の中学校を卒業し松崎高校に進学する成績優秀者の保護者等に対して、修学に必要な資金を支給する。
事業内容:申請のあった松崎高校へ進学する成績優秀者6名の保護者に奨学金を支給しました。
■高校生のバス通学費の支援をしました
【事業名:学校教育の支援事業】
寄附金充当額:3,777千円
事業目的:子どもの教育にかかる経済的な負担を軽減し、高等学校等に通学する生徒の保護者等に対し、通学費の一部を助成する。
事業内容:申請のあった79名に通学費の助成を行いました。
■子育て支援センターの遊具を購入しました。
【事業名:学校教育の支援事業】
寄附金充当額:127千円
事業目的、内容:伊豆海子育て支援センターで、子供たちが室内でも遊べるように、新しい遊具を購入しました。
3.地域で支えあう安心とやすらぎのあるまちづくり(保健・福祉・医療)
■高齢者の外出支援を行いました
【事業名:高齢者支援事業】
寄附金充当額:2,929千円
事業目的:高齢者の外出の機会を容易にし、生活圏の拡大と社会参加の促進を図る。
事業内容:町内に住所登録されている70歳以上の者(施設等へ入所している者は除く)を対象に、路線バス回数券の購入助成を行いました。 (1冊1300円のバス回数券を500円で販売 1回購入上限5冊まで)
■トレーニングマシンを利用した運動教室の実施
【事業名:健康増進事業等の充実】
寄附金充当額:874千円
事業目的:西伊豆町は、メタボリックシンドロームやその予備軍、高血圧症の方、運動習慣のない人の割合が多い状況だが、町にはトレーニングジムなどの施設もありません。トレーニングマシンやトレーナーの指導を取り入れ、運動習慣を身につけるきっかけとすべく実施しました。
事業内容:トレーニングマシンを使った運動及び自宅でできるストレッチ等
4.個性ある地域の発展と快適な生活のできるまちづくり (防災・ICT・都市基盤整備)
■沿岸部に津波避難タワーを建設しました。
【事業名:防災対策の充実】
寄附金充当額:32,335千円
事業目的:津波避難施設を整備し津波避難困難区域の解消を図る。
事業内容:静岡県第4次地震被害想定によると、当町における最大津波高は15m、最短津波到達時間は5分未満(沿岸部で地震が発生した場合)であり、沿岸部には津波避難困難区域が存在します。このため、津波避難困難区域の解消を図ることを目的に、平成30年度から津波避難施設整備事業に着手し、令和2年3月に町内で初めてとなる津波避難タワーが完成しました。タワーは仁科漁港近くの国道沿いに建設され、地盤からの高さ11m(当地の津波浸水深は約4m)、避難できるフロアの面積は120㎡(想定避難者数は235人)です。
■避難地に安全策を設置しました。
【事業名:防災対策の充実】
寄附金充当額:1,232千円
事業目的:地震や津波が発生した際の一時避難場所となる指定緊急避難場所の整備促進を図る。
事業内容:西伊豆町田子地内道西区において、地震や津波が発生した場合の緊急避難場所として利用する多胡神社敷地内の忠魂塔広場は、高台となっているため、転落防止用の柵を設置して安全性を高めました。
■避難地への誘導看板を設置しました。
【事業名:防災対策の充実】
寄附金充当額:1,816千円
事業目的:速やかな避難を可能とする避難誘導看板の設置促進を図る。
事業内容:これまで町内に設置されていた避難誘導看板は、平成28年3月22日に制定された『災害種別避難誘導標識システム』に準拠していないため、世界的に通用するピクトグラムを使った標識を順次設置するよう計画しています。その第一弾として、田子地区にある14箇所の指定緊急避難場所に、避難場所を表示する看板と避難場所の方向を示す避難誘導プレートを設置しました。
■道路崩壊の危険性がある町道の改良を行いました
【事業名:都市基盤整備事業】
寄附金充当額:7,796千円
事業目的:野畑地区の唯一の生活道路である町道浜野畑線の改良工事を行い、道路崩壊等による通行止めリスクを軽減することで、災害時の集落孤立化を防ぎます。
事業内容:路肩崩落が発生している箇所を鋼製L型擁壁で強固なものに改良し、老朽化した舗装面の打ち替えを実施しました。
・鋼製L型擁壁工 L=22.0m
・アスファルト舗装工 A=125.0㎡
5.その他(町に一任していただいた事業)
■網屋崎の環境保護のため、ウバメガシに寄生したオオバヤドリギを伐採しました。
【事業名:環境保全事業】
寄附金充当額:1,598千円
事業目的:安良里漁港内網屋崎のウバメガシの自然林を保護し、自然豊かな網屋崎を守る。
事業内容:ウバメガシを枯朽させる寄生樹オオバヤドリギに寄生されたウバメガシ389本について、寄生された箇所のみを伐採し、健全部分を残すことで保護しました。