○西伊豆町建設工事等指名競争入札に係る総合評価落札方式簡易型〔実績評価型・施工計画評価型〕試行実施要領
平成19年5月28日
要領第8号
(趣旨)
第1条 この要領は、西伊豆町が発注する建設工事等(以下「工事」という。)の請負契約において、地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条の12第4項及び第167条の13の規定に基づき、価格以外の要素と価格を総合的に評価して落札者を決定する方式の簡易型〔実績評価型・施工計画評価型〕(以下「総合評価落札方式簡易型」という。)の試行に関して必要な事項を定めるものとする。
(対象工事)
第2条 総合評価落札方式簡易型により指名競争入札を行う工事(以下「対象工事」という。)は次の各号のいずれかに該当するものとする。
(1) 入札者の施工実績、施工計画、施工能力及び配置予定技術者の能力等(以下「技術力」という。)と入札価格を総合的に評価することが妥当と認められる工事
(2) その他、町長が必要と認める工事
(総合評価の方法)
第3条 総合評価落札方式簡易型で定める評価の方法については、別記の「落札者決定基準(標準)」によるものとする。
(入札方法)
第4条 総合評価落札方式簡易型により指名競争入札を行うときは、この要領により実施するものとする。
(学識経験者への意見聴取)
第5条 町長は、総合評価落札方式を行おうとするとき、落札者を決定しようとするとき、又は落札者決定基準を定めようとするときは、あらかじめ2人以上の学識経験を有する者(以下「学識経験者」という。)の意見を聞かなければならない。なお、意見を聞く学識経験者は、静岡県建設部総合評価審査委員会東部部会の学識経験者とする。
(対象工事の適否及び落札者決定基準の決定)
第6条 町長は、対象工事の適否及び落札者決定基準について、前条の規定により学識経験者の意見を聞いた後、西伊豆町総合評価入札審査委員会(以下「審査会」という。)の審査に付して決定するものとする。
(技術資料の提出要請)
第7条 町長は、総合評価落札方式簡易型で発注しようとする場合は、審査会の審査に付して技術資料の提出を求める者を選定のうえ、別に定める技術資料の提出を当該者に要請しなければならない。
2 前項において、技術資料提出要請書に次の事項を明記するものとする。
(1) 工事概要及び総合評価落札方式簡易型試行摘要の旨
(2) 技術資料の内容
(3) 技術的能力の審査に関する事項
① 審査項目
② 審査基準(入札参加要件)
(4) 総合評価に関する事項
① 技術資料の評価に関する基準(評価項目、評価基準、得点配分)
② 総合評価の方法
③ 落札者の決定方法
④ 評価内容の担保
⑤ 配置予定技術者のヒアリングの有無
⑥ 指名・非指名通知の日
⑦ 入札の日時
⑧ その他
(技術資料の提出等)
第8条 入札参加希望者は、別に定める期日までに技術資料(様式―1~6)を町長に提出しなければならない。
2 入札参加希望者は、別に定める期日までに、書面(様式―7・8)により町長に技術資料提出要請書及び設計図書等に関する質問を行うことができる。
(指名、非指名及び技術評価点の決定)
第9条 町長は、技術的能力の審査を行い、指名、非指名について、審査会の審査に付して決定するものとする。なお、必要に応じ配置予定技術者のヒアリングを行うことができる。
2 町長は、技術力の評価を行い、技術評価点について、第5条の規定により学識経験者の意見を聞いた後、審査会の審査に付して決定するものとする。
(指名、非指名の通知)
第10条 町長は、前条の技術的能力の審査の結果、指名と決定された入札参加希望者には、指名を通知する。
2 町長は、非指名とされた入札参加希望者には、指名しなかった旨及び指名しなかった理由(以下「非指名理由」という。)を書面(様式―13)により通知する。
(落札者の決定方法等)
第11条 入札参加者は、技術資料及び入札価格をもって入札しなければならない。
2 町長は、次に掲げるすべての要件に該当する入札者のうち、総合評価の方法によって得られた数値(以下「評価値」という。)の最も高い者を落札者とする。
(1) 入札価格が予定価格の制限の範囲内であること。
(2) 評価値が、標準点を予定価格で除した数値を下回らないこと。
3 前項において、評価値が最も高い者が2者以上あるときは、当該者にくじを引かせて落札者を決定するものとする。
(評価内容の担保)
第12条 施工計画評価型による入札により決定した技術資料に記載された内容については、西伊豆町建設工事請負契約約款第12条に規定する設計図書(特記仕様書)に記載するものとし、工事完成後において、履行状況について検査を行うものとする。
2 受注者の責により、技術資料に記載した内容を達成できなかった場合は、工事成績評点を減点することとし、次の算式を標準とするが、これによりがたい場合は別途考慮することができる。
工事成績の減点
減点値=6×〔(α-β)/α〕
α=当初の加算点
β=達成度合いに応じて再計算した加算点
3 技術資料に記載した内容に対する履行状況が、特に悪質と認められる場合には、西伊豆町建設工事請負契約等に係る指名停止等措置要綱(平成17年西伊豆町告示第3号)第2条の規定により指名停止を行うものとする。
(入札結果等の公表)
第13条 町長は、落札者を決定した場合は、決定日の翌日から3日以内に次の事項を公表するものとする。
(1) 業者名
(2) 各業者の入札価格
(3) 各業者の技術評価点
(4) 各業者の評価値
(苦情申立て)
第14条 非指名の通知を受けたものは、別に定める期日までに書面(様式―9)により、町長に非指名理由の説明を求めることができる。
2 非落札者のうち、落札者決定結果に対し不服がある者は、入札結果等の公表を行った後、別に定める期日までに、書面(様式―10)により町長に非落札理由の説明を求めることができる。
(秘密の保持)
第15条 総合評価に関する評価結果を除き、この要領に基づき入札者から提出された技術資料等は公表しないものとする。
(技術資料の作成費用)
第16条 技術資料の作成に要した一切の費用は、入札参加希望者の負担とする。
(その他)
第17条 この要領に定めるもののほか、総合評価落札方式簡易型の試行に関し必要な事項は、別に定める。
附則
この要領は、平成19年6月1日から施行する。
附則(平成29年3月27日要領第2号)
この要領は、平成29年4月1日から施行する。
附則(平成30年3月7日要領第2号)
この要領は、平成30年4月1日から施行し、改正後の様式―1、様式―7、様式―8及び様式―13の規定は、平成29年5月15日から適用する。
別記(第3条関係)
「落札者の決定基準(標準)」
入札参加者は、「技術資料」及び「入札価格」をもって入札し、次に掲げるすべての要件に該当する者のうち、「(1)総合評価の方法」によって得られた数値(以下「評価値」という。)の最も高い者を落札者とする。
① 入札価格が予定価格の制限の範囲内であること。
② 評価値が、標準点を予定価格で除した数値を下回らないこと。
(1) 総合評価の方法
1) 技術評価の「標準点」を100点とし、「加算点」の最高点を10点とする。
2) 「加算点」の算出方法は、次の算式により求めるものとする。
加算点=(評価点数の合計値/評価項目ごとの得点合計の最高点数)×10点
3) 総合評価は、入札参加者の「標準点」と、上記によって得られる「加算点」の合計(技術評価点)を、当該入札者の入札価格で除して得た評価値をもって行う。
評価値=技術評価点(標準点+加算点)/入札価格(千円)
※評価値は、小数点以下第4位まで表示(小数点以下第5位切捨て)
4) 評価項目及び年数等については、工事の特性(工事内容、規模等)や地域特性等に応じて適時追加等設定できるものとする。
(2) 評価基準
企業の技術力
評価項目・内容 | 評価基準 | 配点 | ||
施工計画 ※1 | 1 工程管理に係わる技術的所見 「○○に係る技術的所見」 | ・現場状況を踏まえて工事の手順や工程が適切に設定されており、工期短縮等における独自の工夫が見られる | 10(5) | |
・工事手順や工程が適切であり、一般的な工夫が見られる | 5(2.5) | |||
・工事手順や工程が適切だが、工夫が見られない | 0(0) | |||
2 施工上配慮すべき事項に係わる技術的所見 「○○に配慮すべき○○」 | ・配慮事項が現地条件を踏まえており適切であり、重要な項目が記載されている | (5) | ||
・配慮事項が現地条件を踏まえており適切であり、工夫が見られる | (2.5) | |||
・配慮事項が現地条件を踏まえており適切である | (0) | |||
企業の施工実績 ※1 | 3 同種・類似工事の施工実績 「○○年以降の施工実績」 ※2 | ・静岡県及び本町発注工事で同種工事の実績あり | 2 | |
・静岡県及び本町発注工事で類似工事の実績あり | 1 | |||
・本町内民間発注工事で同種、類似工事の実績あり | 0 | |||
4 ○○年以降の工事成績評定点の平均点 ※3 | ・静岡県及び本町発注工事で80点以上 | 3 | ||
・静岡県及び本町発注工事で75点以上80点未満 | 1.5 | |||
・静岡県及び本町発注工事で70点以上75点未満 | 0 | |||
配置予定技術者の能力 ※1 | 5 主任(監理)技術者の保有する資格 ※4 | ・1級施工管理技師等の国家資格者又は技術士 | 1 | |
・上記以外の資格 | 0 | |||
6 同種・類似工事の主任 (監理)技術者の施工経験 ○○年以降の施工経験 ※2・※4・※6 | ・静岡県及び本町発注工事で同種工事の実績あり | 2 | ||
・静岡県及び本町発注工事で類似工事の実績あり | 1 | |||
・本町内民間発注工事で同種、類似工事の実績あり | 0 | |||
7 主任(監理)技術者の○○年以降の工事成績評定点の平均点 ※3・※4・※6 | ・静岡県及び本町発注工事で80点以上 | 2 | ||
・静岡県及び本町発注工事で75点以上80点未満 | 1 | |||
・静岡県及び本町発注工事で70点以上75点未満 | 0 | |||
ヒアリング ※5 | 8 技術者の専門技術力 | ・実績として掲げた工事の担当分野に中心的・主体的に参画し、創意工夫等の積極的な取り組みが期待できる | 10 | |
・実績として掲げた工事の担当分野において適切な工事監理を行ったことが確認できる | ||||
・その他 | ||||
9 当該工事の理解度・取り組み姿勢 | ・当該工事について適切に理解した上で、施工上の提案等積極的な取り組み姿勢が見られる | |||
・当該工事について適切に理解している | ||||
・その他 | ||||
10 技術者のコミュニケーション力 | ・質問に対する応答が明快、かつ迅速である | |||
・その他 |
※1 施工計画の評価項目は2項目を指定した場合は、( )書きの数値を用いる。
※2 同種・類似工事の施工実績等は、当該年度を含まない過去10年前の4月1日から技術資料提出日以前に完成し、引渡しが完了した工事とする。
※3 工事成績評定点の平均点は、当該年度を含まない過去3年前の4月1日から技術資料提出日以前に完成し、引渡しが完了した工事とする。※7
※4 配置予定技術者を1人に特定できない場合は、複数の技術者を配置予定技術者とすることができる。この場合配置予定技術者の施工経験及び施工計画の評定点は、最も低い評価を受けた者をもって評定する。 ※7
※5 必要に応じ実施する。
〔企業別のヒアリングを実施する場合に記載する〕
配置予定技術者を対象としたヒアリングを次のとおり行う。
① 日時:平成○○年○月○日(○)~平成○○年○月○日(○)まで
② 会場:西伊豆町役場 ○階会議室
③ 参加方法:企業別のヒアリング日時及び場所は追って通知する。なお、出席者は配置予定技術者とする。
※6 当分の間「本町」は「旧西伊豆町・旧賀茂村」と読み替えるものとする。
※7 4 「○○年以降の工事成績評定点の平均点」による評価及び7「主任(監理)技術者の○○年以降の工事成績評定点の平均点」による評価は、合併後の本町の成績評定件数が少ないため、しばらくの間評価項目から除外する。