岡原 有志さん

西伊豆町は年間を通じて温暖で、平均気温は16度程と過ごしやすい気候です。富士箱根伊豆国立公園と名勝伊豆西南海岸の指定を受けた、自然に恵まれた地域であることから、移住してこの町で暮らす人も多くいます。
移住をした人のひとりに、岡原有志さんがいます。暮らすうちに農業への関心が芽生え、わさび栽培に取り組んでいる岡原さんに、西伊豆町の魅力を教えてもらいました。
人に親切な町の気風に助けられ伝統のわさび栽培に従事
-他県出身の岡原さん。どんなきっかけで移住したのでしょうか-
もともと、自分が食べる食材を自分で作る“自給生活”がしたくて、夫婦で自然豊かな場所を探していました。この町を訪れ、出会った人にその話をしたら、意気投合したんです。今では町の「空き家バンク」という制度がありますが、暮らしの基盤となる家も人の紹介で決まりました。町の人がとても親身で、自分が理想とする築150年の古民家を借りることができ、移住生活が始まりました。
-わさびは西伊豆町の特産品。岡原さんは3年前からこの栽培を仕事にしています-
暮らすうちに、自分の分だけでなく本格的に農業に取り組みたくなり、そのことを地域の人に相談したんです。静岡県の「新規就農者養成研修」という制度を利用して、昨年に独立。安心安全な作物を作りたいという気持ちがあり、農薬や肥料を減らした本わさびの栽培を行っています。どうしたら生育がよくなり、風味が増すのか、日々知恵を絞り工夫をしながら育てることがとても楽しいですね。
-この町でやりがいのある仕事に取り組む岡原さん。移住生活が順調な理由は、どこにあるのでしょうか-
この町で暮らすうちに、農業をやりたい、わさび田を借りたいなど、どんどん夢が沸いてきました。私はそういうとき、地域の人にどんどん話をするんです。人のつながりが密で親切な人が多いせいか、思ったことを人に伝えると、どこからか情報が入ってきます。この町には、そういう互いを支え合う気風があり、仕事や暮らしのうえでとても助かっています。
家族的な雰囲気で接し子育てもあたたかく応援
-住み心地はいかがでしょうか-
首都圏から近いので移住者の割合が高く、また観光業に従事する人も多いので、新しく住む人に対とてもウエルカムな雰囲気で接してくれます。また、私たち夫婦は移住をしてから2人の子どもに恵まれたのですが、生まれた時は集落全体で喜んでいただき、まるでご自分の子ども・孫のように接してもらっています。なかには、毎日顔を見に訪ねてくる方もいらっしゃるんですよ。子育てが初めての私たちにとって、とても有難く、心強いですね。
-子育てをするうえで、豊かな自然も大切なポイントです-
小高い山の頂上「丹野平」という場所があり、そこに立つと360度すべての視界を見渡しても、建物などの人工物が見えないんです。人の手が入らない深い自然を感じられるスポットで、子どもたちを連れてよく訪れます。また、他県から友人が訪ねて来ると、必ずここに案内するのですが、皆、とても気にいってくれるんですよ。
農業をやりたい人にとってはチャンスのある町
-移住を考える方に、メッセージをお願いします-
西伊豆は海に面しているので、移住者は海や釣りが好きな方が多いのですが、町の面積のほとんどは山林や農地です。田や畑を借りることで比較的短期に独立することができるので、農業に取り組みたい人にとってはチャンスのある町だと思います。わさびのほかにもアロエの花など、この地域ならではの作物があるので、興味を持っていただけると嬉しいですね。(取材:2015年12月)
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